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エレクトタイムス23 CD「歪む正義」ライナー・ノーツ

「独りぼっちの空」。木幡自身の人生を、特攻隊員の使命になぞらえて歌ったかの様な、悲壮な作品。ここでは、他者である外敵は想定されていない。「独りぼっちの空」とは、一個人としての木幡の心の内を指し示すものであろうか。具体的に言うならば、ここまで来たら、もはや引き返す事など出来ない自分の選んでしまった道、及び運命に対する心の葛藤を描いている。胸に巣くう弱気、迷い、勝算(賞賛)の無い戦いを続ける事に対する虚しさとの闘い。かと言って、今更引き返せない。でも心の底では、本当は引き返したいとも思っている。「引き返す」=「人生をやり直したい」=「死にたくない」でも良し。無駄死にする事が恐くない訳は無いし、カッコなんてつけていられる訳が無い。「死にたくない」は、強烈な本音。今まで、そして、今からやろうとしている事は、自分の人生をすべて無駄にしてしまうかも知れない無謀な挑戦。自己の価値観の敗北は、表現者にとっては死に等しい。その恐怖を振り払うためには、あえてプレッシャーの中に身を置く事によって自らを奮い立たせるしか術(すべ)はない。片道だけの飛行燃料、すなわち、退路を絶ち、もう後戻りは出来ないんだと、自分に言い聞かせ、肝に命ずる。それでもなお、恥ずかしげもなく「引き返したい」と叫ぶ事こそ、現実を直視し、自らに突きつけた証(あかし)であり、恐怖と真っ向から向き合ったがゆえの混乱した精神状態を正直に表している。真の勇気とは、現実から目をそらす事でも無ければ、心にも無い勇ましい言葉を並べ立てて、恐怖を誤魔化す事では無い。心の迷い、葛藤に打ち勝つために、死への恐怖を打ち消すために、現実と徹底的に向き合い、その上で、それらを克服しようと格闘する事である。そして、決死の覚悟とは、ただあきらめて、死を受け入れると言う意味では無く、たとえ死は免れなくとも、命あるうちに本懐を遂げる事が出来なくとも、己が選んだ道に殉ずると言う意味でもある。

「冬の蝶」。舞い落ちる雪が夜空に煌き、雪の結晶がひとつひとつハッキリと浮かび上がった…。木幡には、その光景が、まるで蝶の群れに見えたと言う。無為なる美に対しての繊細にして鋭敏なる感受性が見事に反映された作品。また、その反面、「ぼろ布が寒空に」「拷問台に降り注ぐ白い鱗粉」のくだりに、人間の嘘や偽りに対する強烈な嫌悪と拒絶を見る。しかし、それにしても、何と残酷にして美しい情景描写なのだろう。美意識の高さと自意識の強さゆえであろうか、如何なる殺伐とした状況の中にあっても気高さを失わぬ、木幡の詩の持つ根元的な魅力がここにはある。美と醜、生と死、情愛と殺意の矛盾無き共存。美だけを売り物にはせず、醜のみを殊更あげつらう事も無い。これこそが、自らの心の内を分け隔て無くさらけ出し、隠し立てをしない、真に勇気ある自己表現なのである。売り物、見世物にすべきは、まごうかたなき自分自身。自己を偽る事無く、虚偽で彩る事もせず、真摯かつ誠実に己と向き合ったがゆえの成果であろうか。

木幡東介の詩、それは、如何なる現実からも目をそらす事の無い、極めて正確な認識能力に裏付けられ、自己の信念と価値観とに貫かれた美学の結晶。木幡の楽曲・うたの魅力、それは、必然性に基づく衝動と、心の内にある感情や心象風景をリアルに描写するために培われた、迫真的かつデリカシー溢れる表現能力である。

そして、本気の自己表現は、時として、他人には狂気と映る。しかし、それでいいのだ。

2004年8月18日/Mr.エレクト(エレクトレコード代表)


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